転職の思考法を読んでみた

・読みやすさ:5
・内容の濃さ:3
・行動変わった度:4

内容


本書は転職についてどのように考えるべきかを2人の対話形式で非常に読みやすく書いている本。数時間で読めます。
よくある転職先の探し方等の小手先のテクニックというよりも、転職や仕事の根本の考え方を説明しています。
転職を考えている人はもちろん、今の仕事に悩んでいる人にもおすすめ。

感想

まず、この本は転職を考えている会社員と、そのアドバイスをするコンサルタントの2人の対話形式でストーリー仕立てに書かれているのでとても読みやすい。私は2~3時間くらいで読み終わりました。読みやすく書いているため、内容に関しては若干冗長といった感じだが、薄っぺらいということはない。分かりやすく、行動を変えるきっかけを与えてくれる。

私は転職を考えていますが、とにかく転職先の選び方、転職に対する考え方が変わりました。
「転職は初めての選択の機会、就職含め今までは全てレールに乗ってきただけ。何かを捨てる覚悟が必要。」という内容が途中に書かれています。
生涯年収を上げるために、今の年収は見ずに将来性を見越して転職先の年収を低く設定することも必要等、転職に関する基本が説明されています。よくある転職の交渉術のようなテクニックではなく、どのようにして転職先の将来性を見るか、転職先の会社の比較方法、自分の市場価値の見定め方といった思考法にフォーカスしているのが特徴です。
これを読むことが転職や就職の第一歩と言えます。
さらに後半では「やりたいことを仕事にすべき」という点に関して、ToDo型の人間とBeing型の人間でやりたいことはどのようにして見つかるかということを説明しています。多くの人間はBeing型でやりたいことはない、したがって苦手じゃないことをやってみることから始めるべき、というのが要約です。ここはさらっと書かれていてもっと詳しく知りたいと思いました。

この本を読んで以下の3点が変わりました。
・転職先を決める際に年収の理想は捨て、給料が低くなってでも得られる経験やスキルに重点を置くようになった。
・将来伸びる業界を見定めるための視点が変わり、自分の市場価値を常に意識するようになった。
・やりたくないと思わないことは全部やってみることにした。(このブログも始めたものの1つです。)

給料が高かったり福利厚生が手厚い大企業から転職を考える場合、ベンチャーのような日々変わっていく現場で仕事がしたいと思う一方で、今の生活水準を捨てきれないということがあります。私もそうですが、特に養う家族がいる場合には非常にネックになると思います。
しかし、そのような安定志向の私のような人間でも、生活水準を下げても良いと思えるようになりました。
また、やりたいことが見つからない人は多いと思いますが、そもそもやりたいことがある人間は少ないです。やりたいことを見つけるのではなく、嫌じゃないことを全てやってみるという思考法が正しいと気づかされました。実際、今までやってこなかったことをやってみると、「あれをやってみたらお金になるのか?」「これってどのくらい需要があるんだろう、やってみようかな」等次々にポジティブな考えが浮かぶので、普通に日常が楽しくなります。この嫌じゃないことをやってみるということについてはもっと詳しく書いてほしかったかなあというところ。